2011年07月17日
北海道の山旅
7月5日から16日まで、北海道の百名山廻りの山旅に出かけてきた。
梅雨の無いはずの北海道だけが連日天候不順で、どれだけ登れるか心配しながら出発したが、難関の幌尻岳と予備に考えていた後方羊蹄山にも登ることができ、当初予定以上の5座に登ることができて大満足の帰還となった。
5日に自宅を出発し、6日深夜0時30分の舞鶴発小樽行きの新日本海フェリーに乗船。
6日20時45分に小樽に到着し、そのまま道央自動車道を走って旭岳ロープウエイ駐車場へ。
7日:旭岳
8日:十勝岳
9日:トムラウシ山
10日:移動日(雨)
11日:後方羊蹄山
12~13日:幌尻岳
そして、14日23時30分の小樽発舞鶴行きの新日本海フェリーで帰路につき、16日朝自宅に帰着。
幌尻岳では最後に転倒によるダメージもあったが、振り返れば思い出のひとコマである。
7月7日 旭岳2291m
6時始発のロープウエイで標高約1600mの姿見駅へ上がり、旭岳―間宮岳―裾合平―姿見駅へと周回。
6時20分から13時までの、周回歩行約6時間は素晴らしい天気に恵まれ、トムラウシ山から十勝岳へ続く大展望と、花と雪渓の道が続く空中散歩を満喫することができた。

地獄谷方面から見る山頂

山頂付近からのトムラウシ山~十勝岳の眺め

間宮岳付近のお花畑

裾合平方面から見る山頂
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7月8日 十勝岳2077m
旭岳下山後、約70km車を走らせて十勝岳登山口の望岳台で車中泊。
朝目を覚ますと小雨がぱらついていたが4時ごろには上がり、何台か登山者の車が入ってきた。
天気予報では大崩はないとのことなので登ることにして5時20分に出発。
3時間で山頂に到着したが、到着直前から小雨が降り出して山頂付近はガスに覆われてしまった。
当初はお花畑もある美瑛岳を周回する予定だったが、この天気では無理なので来た道を折り返し、10時50分には登山口に下山した。
草木も生えない火山礫の索莫とした道の往復に終わったが、この天候では山頂へ登れただけで良しとすべしだろう。

望岳台登山口から山頂を望む

索莫とした稜線の道を山頂へ向かう

振り返っても砂礫の山が続くだけ
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7月9日 トムラウシ山2141m
十勝岳が山頂往復だけで午前中に下山できたので、トムラウシ温泉短縮登山口への140kmの移動が十分可能になった。
小雨が降っていて明日の天気は分からないが、とりあえず短縮登山口まで走ることにし、夜8時半ごろ到着するとすでに10台以上の車が止まっていた。
翌朝3時半頃マイクロバスが到着し、下りてきた20人ほどの騒ぎ声で起こされた。
雨は上がっていて、すでにほとんどの車の人が出発準備をしていたので小生もあわてて準備を始める。
この山は3時半が定刻出発のようだが、出遅れて4時20分に出発。
短縮ルートというものの、登り6時間、下り5時間のロングコース。
ガスに閉ざされて時折霧雨が降ってくる中、延々と続く雪渓登りは結構疲れた。
しかし、トムラウシ公園と名付けられた山頂手前から始まるお花畑は、ガスで曇っていてもなかなか見事な景観だった。
山頂からの眺望は全くなかったが、下り途中からガスが晴れだしてどういうところを歩いたかが分かったので、気持ちの靄も晴れてすっきり気分で下山した。

トムラウシ公園

トムラウシ公園

お花畑

カムイ天上へ下山途中に見返せた前トムラウシ山
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7月11日 羊蹄山1898m
9日夜は道の駅しかおいで車中泊し、10日は移動休養日にあてる。
荷物の整理などをしてから天気をチェックすると、明日は気圧の谷で天気は小康状態とのこと。
幌尻山荘は12日に予約しているので、11日は羊蹄山に登ることにして180km車を走らせた。
本州なら6時間かかる行程だが、北海道は3時間で走れた。
10日夜は細川たかしの歌がトイレで聞ける道の駅まっかりで車中泊し、羊蹄自然公園登山口から登る。
前夜はガスが晴れていたのに、朝起きると羊蹄山はガスの中だった。
山頂を踏むことだけが目的に登るのは辛いが、やめてもすることがないので登って行く。
朝5時10分から登り始めて3時間余り、8合目を過ぎると樹林帯を抜けて花の咲く道になった。
そして、9合目を過ぎると見事なお花畑が続き、火口淵に上がると御釜が見下ろせる異次元の空間になった。
登り5時間、下り3時間30分の行程は、当初期待していなかった花の天空庭園が迎えてくれたことで充実の時間になった。

9合目付近
お釜

お釜周りの花畑
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7月12~13日 幌尻岳2052m
道の駅むかわ四季の館で車中泊。
朝7時過ぎにシャトルバスが出る豊糠荘に電話を入れると、今日は大丈夫との返事があった。
今年から出発点の第一ゲートまでの一般車の進入が禁止になり、平取町が運行するシャトルバスに往復3,500円を払って送迎してもらわなければならなくなった。
バスの運行は幌尻山荘と連携していて、増水で渡渉困難な時は運行されず、予約を入れた10日は増水のため中止されていた。
3,500円はチト高いと思うが、危険な日に無理矢理渡渉できなくなったので、考えようでは安いかもしれない。
朝10時出発のバスに11人が乗って出発。
運転手さんによると、昨日の11日は運行したが水の多さで渡渉を諦めて引き返した人もいたという。
11時に第一ゲートに到着し、3時間歩いて渡渉地点に到着。
徒渉を始めると、聞きしに勝る激流の沢歩きだった。
膝まで程度と聞いていた水量は、15回の渡渉のうち半分くらいは太ももくらいまであり、足場を固めて踏ん張りながら進まないと流されそうになる。
増水時に無理をすると激流に飲み込まれて遭難するというのは脅しでは無いことが分かった。
翌日の幌尻山荘から山頂への登りは、やや急登が続くものの普通の登山道で問題なし。
この日も生憎の天気で眺望は得られなかったが、頂上手前のお花畑は素晴らしかった。
山頂は強風でガスの中なので写真だけ写して下山。
登り4時間、下り3時間の登山だったが、帰りの渡渉と林道歩きが4時間以上かかり、歩行時間は11時間以上。
朝3時に登り始めたが、シャトルバスが待つ第一ゲートに到着したのは午後3時半になっていた。
サイコウに疲れた旅のサイゴだった。

見かけ以上に深い急流の渡渉が15回続く

定員50人の幌尻山荘はほぼ満員状態

尾根道は花の道

ガスと強風の山頂は写真だけ写して退散
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梅雨の無いはずの北海道だけが連日天候不順で、どれだけ登れるか心配しながら出発したが、難関の幌尻岳と予備に考えていた後方羊蹄山にも登ることができ、当初予定以上の5座に登ることができて大満足の帰還となった。
5日に自宅を出発し、6日深夜0時30分の舞鶴発小樽行きの新日本海フェリーに乗船。
6日20時45分に小樽に到着し、そのまま道央自動車道を走って旭岳ロープウエイ駐車場へ。
7日:旭岳
8日:十勝岳
9日:トムラウシ山
10日:移動日(雨)
11日:後方羊蹄山
12~13日:幌尻岳
そして、14日23時30分の小樽発舞鶴行きの新日本海フェリーで帰路につき、16日朝自宅に帰着。
幌尻岳では最後に転倒によるダメージもあったが、振り返れば思い出のひとコマである。
7月7日 旭岳2291m
6時始発のロープウエイで標高約1600mの姿見駅へ上がり、旭岳―間宮岳―裾合平―姿見駅へと周回。
6時20分から13時までの、周回歩行約6時間は素晴らしい天気に恵まれ、トムラウシ山から十勝岳へ続く大展望と、花と雪渓の道が続く空中散歩を満喫することができた。
地獄谷方面から見る山頂
山頂付近からのトムラウシ山~十勝岳の眺め
間宮岳付近のお花畑
裾合平方面から見る山頂
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7月8日 十勝岳2077m
旭岳下山後、約70km車を走らせて十勝岳登山口の望岳台で車中泊。
朝目を覚ますと小雨がぱらついていたが4時ごろには上がり、何台か登山者の車が入ってきた。
天気予報では大崩はないとのことなので登ることにして5時20分に出発。
3時間で山頂に到着したが、到着直前から小雨が降り出して山頂付近はガスに覆われてしまった。
当初はお花畑もある美瑛岳を周回する予定だったが、この天気では無理なので来た道を折り返し、10時50分には登山口に下山した。
草木も生えない火山礫の索莫とした道の往復に終わったが、この天候では山頂へ登れただけで良しとすべしだろう。
望岳台登山口から山頂を望む
索莫とした稜線の道を山頂へ向かう
振り返っても砂礫の山が続くだけ
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7月9日 トムラウシ山2141m
十勝岳が山頂往復だけで午前中に下山できたので、トムラウシ温泉短縮登山口への140kmの移動が十分可能になった。
小雨が降っていて明日の天気は分からないが、とりあえず短縮登山口まで走ることにし、夜8時半ごろ到着するとすでに10台以上の車が止まっていた。
翌朝3時半頃マイクロバスが到着し、下りてきた20人ほどの騒ぎ声で起こされた。
雨は上がっていて、すでにほとんどの車の人が出発準備をしていたので小生もあわてて準備を始める。
この山は3時半が定刻出発のようだが、出遅れて4時20分に出発。
短縮ルートというものの、登り6時間、下り5時間のロングコース。
ガスに閉ざされて時折霧雨が降ってくる中、延々と続く雪渓登りは結構疲れた。
しかし、トムラウシ公園と名付けられた山頂手前から始まるお花畑は、ガスで曇っていてもなかなか見事な景観だった。
山頂からの眺望は全くなかったが、下り途中からガスが晴れだしてどういうところを歩いたかが分かったので、気持ちの靄も晴れてすっきり気分で下山した。
トムラウシ公園
トムラウシ公園
お花畑
カムイ天上へ下山途中に見返せた前トムラウシ山
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7月11日 羊蹄山1898m
9日夜は道の駅しかおいで車中泊し、10日は移動休養日にあてる。
荷物の整理などをしてから天気をチェックすると、明日は気圧の谷で天気は小康状態とのこと。
幌尻山荘は12日に予約しているので、11日は羊蹄山に登ることにして180km車を走らせた。
本州なら6時間かかる行程だが、北海道は3時間で走れた。
10日夜は細川たかしの歌がトイレで聞ける道の駅まっかりで車中泊し、羊蹄自然公園登山口から登る。
前夜はガスが晴れていたのに、朝起きると羊蹄山はガスの中だった。
山頂を踏むことだけが目的に登るのは辛いが、やめてもすることがないので登って行く。
朝5時10分から登り始めて3時間余り、8合目を過ぎると樹林帯を抜けて花の咲く道になった。
そして、9合目を過ぎると見事なお花畑が続き、火口淵に上がると御釜が見下ろせる異次元の空間になった。
登り5時間、下り3時間30分の行程は、当初期待していなかった花の天空庭園が迎えてくれたことで充実の時間になった。
9合目付近
お釜
お釜周りの花畑
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7月12~13日 幌尻岳2052m
道の駅むかわ四季の館で車中泊。
朝7時過ぎにシャトルバスが出る豊糠荘に電話を入れると、今日は大丈夫との返事があった。
今年から出発点の第一ゲートまでの一般車の進入が禁止になり、平取町が運行するシャトルバスに往復3,500円を払って送迎してもらわなければならなくなった。
バスの運行は幌尻山荘と連携していて、増水で渡渉困難な時は運行されず、予約を入れた10日は増水のため中止されていた。
3,500円はチト高いと思うが、危険な日に無理矢理渡渉できなくなったので、考えようでは安いかもしれない。
朝10時出発のバスに11人が乗って出発。
運転手さんによると、昨日の11日は運行したが水の多さで渡渉を諦めて引き返した人もいたという。
11時に第一ゲートに到着し、3時間歩いて渡渉地点に到着。
徒渉を始めると、聞きしに勝る激流の沢歩きだった。
膝まで程度と聞いていた水量は、15回の渡渉のうち半分くらいは太ももくらいまであり、足場を固めて踏ん張りながら進まないと流されそうになる。
増水時に無理をすると激流に飲み込まれて遭難するというのは脅しでは無いことが分かった。
翌日の幌尻山荘から山頂への登りは、やや急登が続くものの普通の登山道で問題なし。
この日も生憎の天気で眺望は得られなかったが、頂上手前のお花畑は素晴らしかった。
山頂は強風でガスの中なので写真だけ写して下山。
登り4時間、下り3時間の登山だったが、帰りの渡渉と林道歩きが4時間以上かかり、歩行時間は11時間以上。
朝3時に登り始めたが、シャトルバスが待つ第一ゲートに到着したのは午後3時半になっていた。
サイコウに疲れた旅のサイゴだった。
見かけ以上に深い急流の渡渉が15回続く
定員50人の幌尻山荘はほぼ満員状態
尾根道は花の道
ガスと強風の山頂は写真だけ写して退散
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